Photo Exhibition
Toki no Aida
山は、私にとって、幼少の頃から共にありました。
山が好きな両親に、毎月のように高尾山に連れられ、中高はワンゲル、山岳部、社会人一年目の夏休みは、槍穂縦走でした。
心震える大自然の風景には、何度も出会えましたが、それはそこにいるからこその特権であって、他人(ひと)と共有する発想はありませんでした。
「山を想えば人恋し、人を想えば山恋し」
人生を重ねる中で、人との共感の大切さが心に染みるようになりました。
折しも、写真が、人との共感の素敵なツールと意識したのは、人生の下り坂を迎えた、ほんの十年前ほど前のことです。
素晴らしかったあの風景を、誰とも共感できないまま、時を流してしまった……。
今さら、かもしれません。
そんなあの頃の感動と、共感したい現在(いま)とのボクの「時の間」を少しでも意味あるものに埋めたくて、写真展に参加します。